ここでは、手軽にできるセルフケアとして、アロマやハーブティー、ヨガをご紹介します。
今回も婦人科医高尾美穂先生にお話を伺いました。
自分に合った"正三角形"に
健康であるためには、睡眠、運動、食事のバランスが均等な「正三角形」を描いていることが理想です。
更年期女性の三角形の大きさは、20代のころとちがっても不思議ではありません。
年齢と共に、食事の量も睡眠も減るのが自然です。
「これだけ眠れたから大丈夫」と自分を認めてあげましょう。
そうはいっても、多汗などで、リラックスできないことも。
そんなときには、アロマやハーブを上手に取り入れてみましょう。
適度な運動も、汗の調節やリラックスに役立つので、暮らしに取り入れるのもおすすめです。
アロマとハーブを役立てる
<心地よいおやすみの時間>
1.脱滝汗!ひんやりクールダウン冷湿布
①冷水を入れた洗面器に「ペパーミント精油」を1滴垂らし、二つ折りしたタオルの中央部分を浸す。
②浸した部分が内側になるように折りたたみ、軽く絞り、首筋にのせる。
※【注意】精油が直接皮膚に触れないようにし、湿布する時間の長さに気をつけて。
ペパーミントの香りを嗅ぐことで、4℃体感温度が下がるという実験結果が出ています。
(出典:「香りが感覚/使用感触の判断に及ぼす効果」(株)資生堂製品開発センター香料開発室 庄司健※発表当時)
フレグランスジャーナル社 AROMA RESERCH No.23(2005)
2.5分でできる、とろける至福の手浴
①ビーカーなどを使って、「ゼラニウム精油」1~2滴を、無水エタノール(小さじ1)に加えて混ぜる。
②湯を入れた洗面器に①を加えよくかき混ぜ、手を浸す。
ラベンダーやリンデンフラワーなどハーブを加えても〇。
※【注意】肌に刺激を感じた場合は、すぐに洗い流して。
<ニコニコペースの運動>
ヨガやジョギングなど、ニコニコペースでできる軽度の運動を取り入れてみて。
深呼吸って気持ちイイ!簡単ヨガポーズ
①頭の後ろで手を組み、手のひらで頭の重さを感じながら、目線は天井に。
②肘を背中側へひき、大きく息を吸い込む。
③引いた肘を緩め、背中を丸めて息を吐く。これを数回繰り返して。
※アロマがあると、自然と呼吸に意識が向くのでおすすめ。
「フランキンセンス精油」や「ヒノキ精油」は、まるで森の中にいるような気分に。
<豆類や食物繊維も積極的に、バランスの良い食事>
代替コーヒー×豆乳でホッと一息
午後のティータイムには、ノンカフェインのハーブティーがおすすめ。
たんぽぽの根の代替コーヒーを豆乳で割り、アガベシロップをお好みで加えて。
女性のリズムを軽やかに「ジョホリズム」はこちら
次は、「ひとり不安や我慢から卒業しよう 私たちの更年期」の最終回です。
もうガマンしない、更年期を過ごす賢い選択や、更年期のその先についてご紹介します。
ひとり不安や我慢から卒業しよう 私たちの更年期④<br>~更年期の賢い選択と、更年期のその先~
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ひとり不安や我慢から卒業しよう 私たちの更年期①
ひとり不安や我慢から卒業しよう 私たちの更年期②
Text by Tomoko Hirakawa
お話を伺ったのは......
【高尾美穂先生】
産婦人科医・医学博士・スポーツドクター。
女性のための統合ヘルスクリニック「イーク表参道」副院長。
文部科学省・国立スポーツ科学センター 女性アスリート育成・支援プロジェクトメンバー。
長年ヨガを愛好し、多くのヨガインストラクターを指導。