精油(アロマオイル)をブレンドする時、香り同士の相性も大事ですが、精油によって異なる香りの揮発スピードを
意識してバランスを整えると、更に香りのクオリティが上がります!
では実際に、どのように揮発スピードのバランスを取るのか。
精油の揮発スピードは大きく3つ!
精油には大きく3つ、揮発スピードがあります。比較的香り立ちが良く、揮発が早い香りは「トップノート」、
トップノートの次に揮発が早い香りは「ミドルノート」、香りが少し重めで、揮発が遅い香りは「ベースノート」です。
柑橘系などは基本トップノートに分類され、ミドルノートはラベンダーやローズマリー、ベースノートはヒノキやベンゾイン
の他、下記がそれぞれの代表的な精油です。
ー揮発スピード別の特徴と代表的な精油ー
【トップノート】
「長所」香り立ちが良い 「短所」香りの持続が短い
[代表的な精油]ライム、レモン、オレンジスイート、ベルガモット、ペパーミント、ティートゥリー、ユーカリなど
【ミドルノート】
「長所」香り立ちと香りの持続性のバランスがいい 「短所」香り立ちが少し物足りない
[代表的な精油]ラベンダー、ローズマリー、ゼラニウム、ホーリーフ、ネロリ、ローズ、クラリセージなど
【ベースノート】
「長所」香りの持続が長い 「短所」香り立ちがあまり良くない
[代表的な精油]ベンゾイン、ヒノキ、サンダルウッド、パチュリ、ベチバー、シダーウッドなど
これら揮発スピードの違う香りをバランスよくブレンドするとはどういうことなのでしょうか。
まず、バランスを考えずにブレンドした例がこちらです。
例1)ベルガモット(トップ)+ティートゥリー(トップ)・・・香り立ちは良いが、すぐ香りが飛んでしまう
例2)ヒノキ(ベース)+パチュリ(ベース)・・・香りの持続が長いが、香り立ちがあまり良くない
こういったように、同じ揮発スピード同士だと短所がカバーできないため、少し使いづらい印象ですよね。
では次に、バランスの取れたブレンド例を見てみましょう。
例)ベルガモット(トップ)+ラベンダー(ミドル)+ヒノキ(ベース)・・・香り立ちもよく、香りの持続性も良い
このように揮発スピードそれぞれの短所をカバーするように、トップ・ミドル・ベースをバランスよくブレンドすると、
香り立ちと香りの持続性の良いブレンドが作れます。
揮発スピードを意識したおすすめブレンド比率
揮発スピードの違う精油同士をブレンドすることのメリットはわかりましたよね。
それでは実際にブレンドするときに、それぞれの揮発スピードの精油はどのくらいの割合でブレンドすればいいのか。
例)オレンジスイート(トップ):ローズ(ミドル):シダーウッド(ベース)=4:2:1
このようにトップ>ミドル>ベースの順の割合にすると、バランスの取れた香りになります。
ただしあくまで目安なので、ベースノートの香りを際立たせたい時は、上記のブレンドの割合を4:2:3にしても問題ないです。
精油の揮発スピードを計算したうえでブレンド内容を考えると、更に上質で豊かな香りのブレンドアロマが作れるようになります。
このように、精油それぞれの特性を理解してからの方がブレンドしやすい方には、「揮発スピード」と、以前の記事で取り上げた「香りタイプの相性」
を中心に意識して、ブレンドにチャレンジしてみましょう!