激動の2020年が終わり、新たな1年がスタートしました。
今なお多くの変化を余儀無くされている状況ですが、その度に感情を振り回されると、とても疲弊してしまいます。
現実を受け止めながらも、変化するのが当たり前くらいに、少し思考を変えてみるのも良いかもしれません。
「平家物語」にある"諸行無常の響きあり"のように、この世のものは全て、変わらないものはないのです。
その変化に押しつぶされないよう、まずは無理せず、自分自身を丁寧に労わり、心の中に平安や穏やかさを持っていたいですね。
アーユルヴェーダには「ディナ・チャルヤー」と言う、1日の理想の過ごし方があります。
1日の時間帯もドーシャ別に分けられ、それらをちょっと意識して毎日を過ごすだけで、気持ちにも体調にも変化が訪れると考えられています。
※ドーシャと時間帯の関係については「おうちでできるアーユルヴェーダ式ライフスタイル<暮らし編>」もご覧ください。
さて、タイトルにある「ヴァータ」とは何でしょうか?
アーユルヴェーダにおいて「ヴァータ」とは「風・空」のエネルギーを表します。
(他にも「ピッタ」(火・水)や「カパ」(地・水)などもありますが、こちらについてはまた別の機会に。)
また、ヴァータは「変化」の象徴で、
今、「風の時代」とも呼ばれている世の中の「変化」は、
アーユルヴェーダの世界からとらえると、ヴァータの働きによるものということになります。
感情面では、そわそわと不安定になって焦ったり、過度の緊張や疲労を感じたり、集中力が欠けたり、衝動的になってしまうことがあります。
ひどい時には、躁鬱症状があらわれるのも注意したいポイントです。
身体面では、手足が冷えたり、肌が乾燥したり、便秘や不眠症、肩凝りや腰痛、頭痛や関節の痛みを感じやすくなります。
世の中が激しく変化する状況下や、冬という季節においては、それらによる不調が出やすいので、
その症状が大きくなる前に少しだけでも生活を見直してみるのがオススメです。
そのポイントは、「規則正しく・温める」です。
・身体を温める(白湯を飲んだり、ゆっくり入浴したり)
・出来る限り、規則的な生活をする
・ヨガや体操など、軽めの運動をする
・瞑想をする
・予定を詰め込みすぎず、しっかりと休息をとる
・コーヒーや炭酸飲料のような刺激のあるものを飲みすぎない
・オイルを用いたセルフマッサージやオイルトリートメントを受ける。
などが挙げられます。
ぜひ無理のない範囲で意識してみてください。
※その他、セルフトリートメントについては「おうちでできるアーユルヴェーダ式ライフスタイル<セルフトリートメント編>」もご覧ください。
私たちは、季節や時間、年齢、自分を取り巻く環境から常に影響を受けています。
「変化しないものはない」ように、私たちの感情も身体も常に一定ではありません。
乱れることは当たり前なのです。
ただ、その乱れた状態を長期化することによって、病気の発症につながるとアーユルヴェーダでは考えます。
自分の状態を知るということは、とても大事なことです。
ぜひアーユルヴェーダの知恵を参考にしながら、より良い毎日にしていきましょう。