今日を健やかに生きるために、大切なこととは・・・
Life with.. 連載インタビュー【素敵な暮らし】第2弾は、スリランカ出身のアーユルヴェーダドクター、ガマゲ・モハン氏にお話しを伺いました。
──── 毎日を大切に生きる
「人生で、1回だけ死にます。
でも毎日、私たちは生きています。だから、"生きる"ということを大事にしましょう」
この言葉で、インタビューがスタートしました。
優しく穏やかで、言葉一つひとつを丁寧に選びながらお話をしてくださる先生の口から、冒頭に少々センセーショナルなメッセージが登場し、インタビュアーにとっては少なからず衝撃的な始まりでもありました。
でも、変わらず穏やかに、優しい語り口で先生は続けます。
「私たちは自然の一部。生きるために必要なものを、自然からもらっています。そのことをまず理解しましょう。
例えば呼吸。今この瞬間も、意識せずとも呼吸していますね。あなたはお金を払って空気を吸っていますか?いえわざわざそんなことをしなくても、皆息を出来ているでしょう。
それから太陽の光。太陽のエネルギーを、人間は様々な形で使っています。食物を育てるのにも必要ですね。
そして水。地球の表面積はどのような割合で出来ているか知っていますか?
約7割は水です。人間の体も、7~8割が水分で出来ています。一緒ですね」
モハン先生のおっしゃることは、ごく易しく、言わば当たり前のこと。でもその当たり前を、私たちはつい見過ごしがち。もっと難しく複雑でオシャレで、最先端のものを求めてしまいがちです。既に恵まれていることを忘れ、多くを求めすぎてはいないでしょうか。
生きるために必要なもの
1)呼吸(新鮮な空気)
2)太陽の光
3)水
4)体を動かすこと
5)休息
6)食べ物
誰もが、沢山の恩恵を受けていることを改めて知りましょう。
その上で、身体は動かすことが大事。動いたら、きちんと休むこと。そしてお腹が空いたら、できるだけ自然に近い食べ物を、必要な分だけいただくようにしましょう。
できれば一日の内、20~30分は自然と繋がるとよいのだそう。
"自然と繋がる"とは、風・空気・呼吸、そして陽の光を感じてみるのです。
──── 自分を受け入れる = self love=
優しく穏やかな口調で、先生は言います。
「まずは自分を大事にしましょう。
自分以外の誰かの良い部分ばかり目について、その誰かばかり誉めてしまう人がいますが
人間はみな一緒。
私は立場上、先生と呼ばれることが多く、また"先生は偉い人"という風に対応されることも多いのですがそれは違います。
私も同じ、人間です。皆さんと一緒です。
自分のことを、大事に思いましょう。
優秀に思える"誰か"ばかり崇めるのではなく、自分で自分を褒めてあげるのです。自己肯定は、若さを保つことにも繋がります。
あなたからみた誰かは、あくまでもその誰かであって、あなたではありません。
あなたにはあなたにちょうどいいモノ、コトがあるのです」
──── 使うこと、愛するということ
「日本は、とても技術的な国ですね。つまり生活におけるテクニカル技術がとても発展していて、人々も多くはそれを求めているし、最先端のモノを使いこなすのも上手。
素晴らしい国です。
でもね、思うんです。(日本に限ったことではありませんが)
人のことも、自分の都合に合わせて使おうとしていませんか?
『あの人がアレをやってくれない』『自分のために、コレをこうしてくれない』
私が思うに、それは人を使おうとしている。
人は使うモノではなくて、愛する対象。
愛すべき人を、使おうとしていませんか?愛することもしないで。」
──── Dr. モハン流 ウェルネス・ルーティンとは
先生は毎朝、公園を散歩するのが日課だそう。
「太陽の光を浴びると、少しずつ体の細胞が目覚めます。"目覚める"というように、眼から体の細胞が起きてくるので、朝はまず眼に優しい色を取り入れるといいですね。眼に優しい色って何色かわかりますか?そう、緑色。自然の色ですね」
「すべての細胞を目覚めさせるのに15~20分ほど要するので、毎朝そのくらい歩きます。雨でも雪の日でも、出来る時は毎日。地球の上を、歩くのです」
=ここが私のお気に入りスポット=
撮影で訪れた、雨上がりの公園。
「雨の日は、木や土が喜んでいますよ。私たちがシャワーを浴びるように、雨が降ると木々もリフレッシュするんです」
・・・モハン先生が考える『若さの秘訣』『瞑想の仕方』とは?心に響く、優しくも鋭いお言葉をさらにご紹介。《モハン先生のお話》②は10月上旬公開 !
■生活の木からのお知らせ■(2024年9月17日現在)
生活の木 Herbal Life College原宿表参道校にて、モハン先生のスペシャルセミナーを企画中!
詳しくは、公式ウェブサイトもしくは公式Instagramにて。
【Profile】Dr. Mohan Gamage(ガマゲ・モハン医師)
アーユルヴェーダ医科大学(スリランカ・ベルワラ)卒。アラブ首長国連邦(アブダビ)やスリランカにて、10年以上に渡りアーユルヴェーダ診療を行う。2015年には自身のアーユルヴェーダサロン MLanka を日本で開業。
【インタビュアー&ライター】
Yoshiko M. (生活の木)
・・・マイアロマはフランキンセンス。当連載のほか、スリランカ発アーユルヴェーダ情報の翻訳などを担当。